Diary of Rino Tsugumi

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zoom RSS 「わたしは貴女に恋をしました。」第6話

<<   作成日時 : 2017/06/14 12:47   >>

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テストの採点を終え、夕食の買い出しに、スーパーへ向かった。まさか、そこに澪莉と吏子ちゃんがいるとも知らずに…。
「もしもし、清夏?今日の晩御飯、何がいい?」
「未春はシチューがいいって言ってる。あとさぁ、今日さぁ、真波ちゃんいるんだけど―」
「えっ?どういうこと?」
離婚調停は一旦中断になったんじゃないの…?
「親御さんが帰らないからって」
「ちょっと…まーちゃんに代わってくれる?」
「うん」
なんであの子が…?
「みーちゃんのお母さん」
「あ、まーちゃん?親御さん、どうしたの?」
「お父さんはおばあちゃんに呼び出されて帰れないって」
「何か言ってた?」
「秘密の話するらしいよ」
まさかそれが、わたしと澪莉の話だとは、知る由もなかった。
「それで、まーちゃんには聞かせたくないって」
今思えば、そりゃそうだ。
「そう…お母さんは?」
「お仕事のお勉強だって」
後で聞いた話によると、パートの研修らしい。
「じゃあ分かった。今日、シチューにしようと思ってるんだけど、いい?」
「うん!」
「清夏…に代わって?」
やれやれ。
「じゃ、そういうことだから」
野菜売り場に向かうと、床掃除をしている吏子ちゃんと、それを教えている澪莉に出会った。
「先生!」
「あ、…ここでバイトしてたんだ」
「そういえば、来たことありませんでしたっけ?」
「伴野先輩?」
「吏子ちゃん、今日真波ちゃん預かってるわよ、さっきわたしの娘から電話があった」
「すいません、先輩…」
澪莉は話の内容が理解できてないようだった。
「あのね、この人、愛原くんの奥さんなの」
「えっ?國川さん…」
「そう、國川っていうのは旧姓」
「それにしてもびっくりした…ここで2人ともに会えるなんて」
澪莉はともかく…
「吏子ちゃん、パートしなくても―」
「そんなことないですよ、お義母さんが稜真くんに贔屓するの嫌うんですから」
「嫌ってるの?」
「はい…いくら息子でも、甘やかしちゃダメだって。おかげで毎日まあまあカツカツです」
「そうだったんだ…」
「あの、娘を…よろしくお願いします」
「はーい。任せて!」
人参とジャガイモを手に取って、2人と別れた。

 *

家に着いた。
「ただいまー。ちょっと待っててね、シチュー作るから」
「うん、みーちゃんと一緒に宿題して待ってる」
「冬真は?」
「部屋でゲームでもしてるんじゃない?」
実際その通りだったが、まさか、いじめられて不登校になっているとは、想像もつかなかった。
後で分かった話だが、清夏は陸上部の部活で思うような結果が出ずに悩んでいた。未春も、真波ちゃんが習っている―真波ちゃんがバレエを習い始めたのは9月だそうで―バレエを習いたがっていたらしいが、この時のわたしは、澪莉に夢中すぎて、周りが見えていなかった。
「シチューできたよ〜」
「冬真ー!出てきなさいー!」
冬真が憂鬱そうな顔をして出てくる。そこまで悩んでいたのか…。
「いただきます」

 *

翌日、1時間目は、澪莉のいる3年A組で、英語の授業だった。
「テストを返します。平均点は56.7点、最高点は91点です」
いつもこんなもんだ。
「一色さん」
澪莉が微笑む。点数は70点だった。

 *

昼休み。いつものように、澪莉と2人で屋上に向かう。この時から愛原夫婦がわたしたち2人を尾行していたらしいが、そんなことは知る由もなかった。
「どう?」
「過去最高です…今までの最高が68点でしたから」
「そう、わたしはもうちょっと期待してたんだけどなぁ」
「ハードル高すぎですよ〜」
「じゃあ、次回はもっと頑張ろうか?」
「うう…」
「澪莉なら大丈夫よ」
そう言って、澪莉の頬にキスをする。
この頃のわたしたちは、危機感が無さ過ぎた。

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